キャバクラについて
「キャバクラ嬢」
と聞いてあなたはどんな世界を想像しますか?
一昔前のキャバクラ嬢のイメージは“男性を騙して稼ぐ職業“や“隠れながらコソコソする職業“といったものであり、とてもじゃないが自慢できるような職ではなかった。
しかしその状況は現在進行形で一転しかけている。
例えば、テレビをつければ「月収○千万凄腕キャバクラ嬢の私生活」などの番組が流れ、SNSでは「キャバクラ嬢○○さんの生誕祭」がド派手に繰り広げられていたりする。
華々しいキラキラとした世界がドス黒いモノを包み込みながら瞬く間に広がっているのだ。
キャバクラという職業は決してコソコソと隠れながらする職業ではなく、男性を騙し稼ぐような犯罪まがいな職業でもない、むしろ個人的にはキャバクラという職を肯定している。
しかしだ。
だからと言ってただただ華々しくキラキラとした職と安易に見るべきでもないと思っている。
そもそもキャバクラ嬢ってどんなお仕事?
一般的には男性をターゲットとした接客業であり、お客様は1セット(60分)に2000~8000円ほどのセット料金を支払う。
その間、かわるがわる約3~5名の女の子と会話をし、気に入った子を指名するシステムである。(数字はお店によってピンキリ)
女の子は会話をする他、お酒を作ったり、グラスを拭いたり、タバコの火をつけたり、灰皿を交換したり、飲みの席を綺麗に保ちながら、非現実的な空間を提供するのが基本的なお仕事になる。
お客様は追加料金を支払いお気に入りの女の子を指名し、その売り上げが女の子のお給料に反映される、という簡単に言えばキャバクラというのはこんな感じのお仕事。
接客相手は男性であり、キャバクラ嬢はセクシーなドレスを着る。
まぁ、あまりいいイメージを持てないだろう。
ただ働いてもない人のイメージが先行していることがほとんどだと思うので、まずはこの世間の悪いイメージを事実をもって断てればと思う。
つまりキャバクラ嬢の悪いイメージのウソに関するお話。
男性を騙さないといけない、危険な商売なのか
この世界を知らない女友達は口を揃えてこう言う。「男性を騙さないといけない、危険な商売だ!」と。
なぜこういう偏見が生まれるのか、私個人の意見としては接客業の意味をきちんと理解していないからだと思っている。
想像してみてほしい。
例えば、某有名テーマパークに行くとする。そこでせっせと働くネズミの中身はもちろん人であり、つまりアレは人形である。
こんなことは周知の事実だが、なぜかその人形と写真を撮りたがったりする。
簡単な話。キャバクラという場所はそのネズミーランドと同じになる。
お客となる男性はキャバ嬢の言うこと全てを信用して来ているわけではない。
ただ夢をみたい、癒されたい、のだ。
新しい発見とか、活力にしたい人もいるだろう。
つまりは、1つの「感動」を求めている。そしてそれを提供する。
「騙す」ことは誰でもできるし、すぐできる。
ただ、「感動」を与えるのは紛れもない日頃の努力でしか生まれない。
例えば、ハイブランドは常に興味を持って調べておき、お客様の身につけている物に反応できるとか、一度話した事のあるお客様の情報は暗記しておくとかそういうことができないとダメなのだ。
とにかく誰にでもはできず、騙すだけの簡単なお仕事ではない。
つまり、男性を騙し稼ぐ危険な仕事ではなく、感動を与える素敵な仕事であると思っている。
ただし、ここからが大事。
属性的にネズミーランドとかよりも危険性が高いことに間違いはないし、一部間違った接客により危険にあった友人も知っている。
これを個人次第だと言えるかどうかは難しいが、私は個人の接客姿勢だけで十分危険なことから回避できると思っている。
なので一概に『キャバ嬢=危険な仕事』とするのは如何なものか。ってこと。
毎日ちゃんと髪の毛をセットしたり、ドレスのレパートリーが凄かったり、たくさん話をふってくれたり、お客様がしてくれたことに対してきちんとリアクションをとったり。
そういうところに人は、ふと「可愛い」って思うものなのだろう。
女性から見たときと男性から見たときでは「可愛い」の捉え方は違うのだろうけど、それは基本的に外見の話だと思っている。
実は人と接した時に魅力を感じる部分は大体みんな同じなのだ。
だから、特別可愛いわけじゃないのに、男女共に人気のある子が身近にいたら、いいお手本かもしれない。(まぁ、美人のインパクトは強いから、なれるものならなったほうが絶対に得なんだけど….笑)
そういう子が稼ぐ。
なので顔が可愛くないと稼げないっていうのも如何なものか。と。
休日お店の外でお客様と会わなきゃいけない
同じ店で働いていた子が、「今度お客と○○いくんだ~めんどくさい」と話してたことがあった。
はたまた、お客様から「この前、他店のキャバ嬢に買い物付き合わされた。つまんなかったわ。」と聞くことも。
これって、どちらかがしんどいとか、めんどくさいって気持ちを持ってると、それが態度に出てお互い嫌な気持ちになって、次に繋がらない悪い例。でも、よくある話。
なのでコレに関しては世間のイメージが大幅にズレているとは思わない。
っが、強制的に会わないといけないわけではないし、それをしなければ稼げないってわけでもない。
というか、手当たり次第にこういうことをしてる子はお客様が長続きしていなかったイメージ。
無理して営業時間外でのことに力を注ぐぐらいなら、店での力を発揮できるようなことに時間を使う方がずっといいのだ。
キャバクラ嬢としての基本かもしれないが、お客様との線引きはきちんとした方がよい。
前述した危険を回避する努力にも繋がるので。
全く会わなくてよい。とはさすがに断言できないが、基本は営業時間内であり、この時間にきちんとした接客ができていれば強制的に休日に会わないといけない。ってな状況はまずない。
ただし、これは普段からの人付き合いと同じで、ある程度常識の範囲内で会う機会はもちろんあるしこのコトは頭に入れておいた方がいいと思う。
キャバクラで働くことのデメリットももちろんある
個人的には肯定的な職だが、場所や時間、そして関わる人を考慮して全くのデメリットがないとはもちろん言えない。ということで次はデメリットについて書いていく。
これも実は世間とのズレが結構あると思う。中でもキラキラしたものしか見ず、キャバクラの面接に行こうと思っている女の子はとりあえず見てほしい。
お店のランクによって、ヤバい客が来る可能性がある
精神面の話。
「おい!ブス!!オマエみたいなのが何でここにいんだよっ!早く消えろ!!」っていうのは、映画ウシジマくんにあるキャバクラ内でのワンシーンであることは皆知ってるだろう。
言い過ぎだろ!キモいなこの男!って思った方の脳みそはごく普通なのだが、実はこういったことはキャバクラではよくある光景なのだ。
高級店ほどこういった客はいないのだが、でもやっぱいる。格安店ならなおさらいる。
お酒を飲んでるし、まぁこんなブス男に言われたところで何も思わねー、って思える人もいるだろうが、やっぱり精神的にくるものがあると思う。
幸い私はそのような客にあたったことがないのだが、真横で見た・聞いたことなら何度もある。
精神的にきつい。
こう思う人はきっといるだろう。
めちゃくちゃ稼げる!ワケでもない
稼ぐ子は稼ぐに間違いはないし、昼職よりも単価が高いのも事実。
ただ稼いだお金がそれ全て自由に使えるのかというとそうでもない。例えばお客様へのプレゼントや自分に対する投資(美容など)が必要不可欠なのだ。
これをコントロールできればいいのだが、やっぱり大きく稼ごうと思うと、その分、そういった経費のようなものが増えるため実はそんな稼げてないって人も多い。
お酒を飲めないときつい
飲めなくてもキャバ嬢になれるし、ある程度稼ぐことはできる。
ただし、周りのほとんどは飲むし、お客様によっては飲むことを強制してくる人もいる。(もちろん断る権利はあるが、気まずい)
なので個人的にはキャバクラという世界でやっていくなら、少しでもお酒は飲めないと厳しいと思っている。またこういったことから体調を崩しやすいというのもあるだろう。
昼夜逆転のお酒必須。これだけで分かると思うが、体力的にきついものはあるぞ。笑
誘惑はある。環境が良いとは言えない
危険性は個人次第。接客次第だと言っておきながら何だが、やっぱり環境は良くない。
悪い!とまでは言わないが、場所・時間・人間関係の全てを考慮し、良くない。
ここではあまり言いにくい誘惑はたくさんあるし、自分を持っていない人はすぐに流され、ダークサイドに落ちて行く場合はある。
これが昼職と比べたとき、圧倒的に確率が高くなるのは間違いないだろう。
ホストにドハマりする人を多く見てきたが、(というかキャバ嬢の大半はハマる。笑)これは間違いなく環境がそうさせる。同じく働いているキャバ嬢がもれなくハマっているからだ。
別に法律に反しているわけでも何でもないので、これが一概にダメなこととは言わないが、“ド“ハマり、つまり“依存“してしまうのは一般的に良くないだろう。
こういった誘惑を断ち切れるのか、今一度考えてみてほしい。
まとめ:良い仕事だと思いたいが、無責任に勧めれるほど安全なものでもない
何度も言うが、私はキャバクラ=危険で悪い仕事という認識を持たれるのが嫌だ。個人的には肯定的に見ている。
ただどの仕事でも同じだが、合う人・合わない人は出てくるのも事実。また昼職に比べ、危険性が高くなるのも事実なので、自分をしっかり持ち流されない自信がある子に勧めたい仕事だ。